4月のこと

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さらば苺の季節よ

 

「あぁ、辛かったな。」

そんな1ヶ月間だった。退職することになり、次の日には「もう使う必要ないからいいよね」と社用パソコンを持っていかれた。その次の日には「もう出席してもらう意味もないもんね」とミーティングに参加できなくなった。そして、その次の日にミーティングの決定事項を朝イチで他のアルバイトに訳のわからないまま指導しなければならないような日々が続いている。昨日出社したら私が使う備品やら何やらの配置がごっそりと変わっていて私という社員が排除されていく様子を目の当たりにした。どこか他人事のように眺めていたが、精神の方は少しずつ擦り減っていたようで毎日帰宅しては床にグッタリと突っ伏す。そんな私に夫がかけた言葉が、見事に私の逆鱗に触れ、それから今までしたことなかった大喧嘩をして、私は泣いて泣いてベッドから一歩も動けない休日を過ごした。夫は謝罪してくれたが、私はあの日受けた心の傷をしばらくは忘れないと思う。

 

そんな感じの日々かつ、今の世界状況もこんな状況なので、少しの先の未来すら見ることができない。泥沼の底をひたすら掘っていくような日々だ。

 

思考の隙間に嫌なことが詰め込まれることに疲れていた。なので、DMMブックスの初回70%オフキャンペーンを利用して山ほど漫画を買って毎日読みまくったのには正直救われた。予算1万円に設定して60冊くらい買って特に面白かったのはこれ

 

カラオケ行こ! (ビームコミックス)

カラオケ行こ! (ビームコミックス)

 

ヤクザが中学生に「歌が上手くなるコツを教えてくれ」と頼んでレッスンを受ける話。全ページ笑えるといってもいいくらい面白くて笑える。ボケとツッコミのテンポの良さが設定のシュールさに負けてないのがすごい。そしてコメディなのに伏線がちゃんと回収される物語でもある。何回読んでも爆笑してしまうのはズルい。最高。

 

めーーーっちゃよかった。おとなしめで自分の意見が言えない女の子と自転車屋さんで働くヤンチャ系(この言い方はいつまで通じるのだろうか)の男の子の恋愛漫画。一見、少女漫画で使い潰されているだろう地味女×ヤンキー男の話っぽいけれど、それぞれにちゃんと人生や考えがあって寄り添いながら成長していくのが、とてもよかった。ちゃんと「ギャー!!」となるようなキュンポイントもあります。素晴らしい。

 

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

 

「なんで今まで読んでこなかったんだろう。」と後悔したくらい良かった。大嫌いな姉が交通事故で亡くなって、姉の娘である姪を引き取る話。

「槙生ちゃんは悲しい?」

「…嘆かわしいことに。全く悲しくない。

…私は姉を嫌いだったから。

…あなたを気の毒だと思うぶん

…それが悲しい…。」

「私がへんなのかと思ってた…。」

「…どうだろう。へんかも知れない。」

「えっ」

「でもあなたの感じ方はあなただけのもので誰にも責める権利はない」

「まぁそんなの本人にしかわかんないよね。それをどう受け取るかはあなたの問題だし」

この作品の中に散りばめられた「あなたはあなた。私は私。」というメッセージは読む人によっては突き放すような言葉かもしれない。共感しない、自分の感情を共有しないという主人公のやり方は冷たいかもしれないが、誰に対してもとても誠実だ。そんな姿に私は読んでいてとても救われた。社会は人々に穏やかで万人に対して優しく、文句を言わずに慎ましく生きることを求めてくる。しかし、私たちは怒ってもいいし泣いてもよかった。そんな当たり前のことを忘れていたのである。心の中は自由だと。

行き場のない気持ちにポンと居場所をくれるようか作品です。是非、読んでください。

 

あと、料理のレベルをいい加減上げたくて色々やっていた。

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鯛を捌けるようになった。皮引きが難しい。あと魚ってロス率が半端ない(生ゴミが出る)ので、自分で捌く人が年々少なくなるのもよくわかった。でも、やっぱり捌きたての刺身は最高に美味しいですね。

 

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オーブンレンジを買った。今まで温め機能だけの電子レンジとトースターだけで暮らしていたけれど「私だってケーキとかパンとか焼きたい!!!!」と奮起して買った。最高だった。休みの日にパン生地を捏ねたりするのはとても楽しい。

 

あと数日で最終出勤なのでゆるく頑張ります。

では