自分の意思で選ぶ「自立」と「依存」

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自分への引越し祝いに買ったドライフラワー

 

はてなブログのキャンペーンで「#わたしの自立」という特別お題があるのを発見した。なるほど、ついこないだ実家から独り立ちした今の私にぴったりじゃないか。イエス。思い立ったが吉日。思うままに今の気持ちと共に私の思う「自立」について書き記していこうと思う。

 

「自立」をネットで検索すると

大辞林 第三版の解説

じりつ【自立】
( 名 ) スル① 他の助けや支配なしに自分一人の力だけで物事を行うこと。ひとりだち。独立。 「親もとを離れて-する」

とある。だが私としては何となく納得いかない解説である。他の助けや支配なしに人は生きてはいけないからである。実家の世帯を抜けて自分1人が世帯主になるにしても行政サービスを利用して戸籍やら何やらを変えてもらわないといかないし、私は実家を出たけれどこれからも頼る気は満々だからである。(勿論、「頼る気」があるけれど同じくらい「頼られる気」もある。)

私の最近の自立は先ほども書いたが、実家から独り立ちしたこの引越しである。実は1人暮らしをするのは2回目で、以前は前にいた会社の都合で故郷から離れた場所を転々としていた。そのときに1番長く住んだのは実家から2時間以上かかるところで知り合いも友人も近くにはおらず治安も悪かった。仕事で叱責されてボロボロになりながら夜遅くに汚い道を歩いて自宅に帰るのは本当に辛く、何度も声をあげて泣きながら親や友人に電話したりもした。泣き疲れてさぁ寝ようと思った矢先に時代遅れの暴走族が近所を走ってそれをパトカーがサイレンを鳴らしながら追いかけるのも日常茶飯事で睡眠不足が続いた。そして仕事も上手くいかず心身ともに疲労してそのまま逃げるように仕事を辞め、1人暮らしを辞めて実家に帰った。

 

数ヶ月のお休みと求職活動期間を終えて転職。ギリギリ実家から通えるところだったので通うことにしたがまぁ遠い。往復で約3時間ほどかかる。しかも乗り換えを何度もするので移動時間に読書や勉強をすることもままならず適当にSNSスマホゲームをしてやり過ごしていた。

遠い。やっぱり遠い。

そう感じたのは職場の人員が足りなくなって残業が増えた時期。残業をしてから帰ると夜中で帰宅するとそのままなだれ込むようにしてベッドに入って眠ることが多くなった。そうして寝たあとに起床して慌ててシャワーを浴び、ダッシュで職場に向かう毎日が段々と体力的に辛くなったことや詳細は省くが「そろそろ自立した方がいいのかもしれない」と思うことが増えたので1人暮らしのための物件を探し始めた。できればキッチンは広いところがいい、あとトイレとお風呂は別。セキュリティもチェックしておかないと。あれやこれやと賃貸物件サイトで条件を入力しては画面とにらめっこすること数日。「あ、ここ何となくいいかも」と思う物件を見つけたので不動産屋に連絡してそこから似たような何軒か見学してから結局最初にピンと来たところと契約して引っ越した。

そして今である。

引っ越してまだ数日だがめちゃくちゃ楽しい。職場の近くに引っ越したので1日に使える時間がグンと増えた。家事を一通り終えても余裕で余るくらいなので寝る前に読みたかった本もゆっくりベッドで読んだり好きな料理をして過ごすようになった。明日には友人が仕事終わりに我が家に遊びに来るらしいので楽しみにしている。実家暮らしもよかったけれど一人暮らし最高。以前の一人暮らしは孤独と戦い続ける修行のような苦行のような毎日だったたけれど今回は違う。自分の意思で選んだ一人暮らしって楽しい。今までは何となく自分で選んできたとは思っていても実際は「なんとなく」で流されて生きてきたので辛くなったときにその意識の甘さに苦しむことも多かった。なんとなく「大学に行っておいた方がいいのかな」「こっちの方が大きい会社っぽいしとりあえず入ってみようかな」という自分のやりたいことがないまま生きてきた。うぅ、思い出すと今でも辛い。でも今は自分の意思でしっかりと選んだ選択肢なのだから反省はあっても後悔はない。

さて、以前よりも頼れる場所や人が近くにいるからこうして「自立」できているのだと思う。依存先が沢山あるからこそ自立を選ぶことができた。一見矛盾しているように見えるが困った時のセーフティネットがあることは心強く、それが私の支えとなっている。だからこそ今度は自分が誰かの頼りにされたいし恩返しもしていきたい(無理のない範囲で)。自立と依存のグラデーションの中で生きているので困った時は助けてもらったり助けていけたらお互いに幸せになれるような気がする。そうなるにはまだまだ半人前なのでこれからうんと頑張っていかなければならないのだろうけど。

 

来月は両親の結婚記念日なので何か贈ろうと思う。ちなみにメッセージカードに書くことはもう決めている。

 

「自立最高!休日にどれだけ寝ても怒られない!あ、もうすぐ帰ります!」