あなたには書く力がある。

偉人や著名人たちによるいわゆる「名言集」というものが好きだ。できれば1人のものではなく多数の人の名言集が望ましい。正確な時期は覚えていないが大学生の頃には3冊の名言集の中から自分の好きな名言を手帳にひたすら書き写したこともあるしその手帳も捨てずに今もとってある。

何故好きかというと1人の人間が書き上げる(とはいっても編集やら何やらで色んな人が関わってはいるものの)ハウツー本や小説では「あぁ、これは今の私向けじゃないな」と思うことが結構あるけれど、名言集はそれこそ大量に色んな人達の言葉が収録されていて、気に入らなければ見なかったことにして読み飛ばせばいいし気に入れば心のメモなり実際の紙のメモなりに記しておくこともできるからだ。どこかに今の自分に必要な言葉がそこに存在してくれていることが多いので何となく不定期に読みたくなることが多い。この前までは全く心に響かなかったのに今読むと泣くほど響くものがあったりして自分の変化に驚くのもまた面白いので気に入った名言集を1冊手元に置いておくことを提案しておく。

また、名言集に収められている短い言葉のリズムや力強さも好きだからという理由もある。そういえば同じ理由で企業広告のキャッチコピー集を読むこともしばしばあるので、いつか自分の好きな言葉集を1冊にまとめておきたい。

 

101人が選ぶ「とっておきの言葉」 (14歳の世渡り術)

101人が選ぶ「とっておきの言葉」 (14歳の世渡り術)

 

 

名言集の話をしたので最近読んだ本を紹介する。14歳向けの本だけれど25歳の私は14歳の私を内包している25歳のはずなので読んだ。今現在さまざまな分野で活躍されている101人が選ぶ「とっておきの言葉」集である。とっておきの言葉だけではなくその言葉についてのエピソードや選んだ理由も記載されていたのがとてもよかった。前向きに前向きな言葉もあれば後ろ向きに前向きな言葉もあるところが好ましい。何個か「これは違う」と読み飛ばした言葉もあるけれど基本的にはどれも心の栄養になる言葉たちだった。ではこの本の中で私が特に響いた言葉を引用させていただく。

 

あなたには書く力がある。

「想い」は、目には見えません。悲しい時、ツライ時、胸のチャックをあけて、家族や友だちに見せられたらいいのに、できません。だれにもわかってもらえません。

  そこで、人は、想いをカタチにして人に通じさせます。これが「表現」です。絵でもダンスでも表現できます。なかでも、見えない想いに「言葉」という見えるカタチを与え、引っぱり出して人や社会に通じさせる行為、これが「文章表現=書くこと」です。

  あなたは書くという「想いをカタチにする装置」を持っている。

  書き続けていれば、いつか伝わる!あなたに理解の花が降ります。あなたは、この現実に、自分の想いにそった未来を書いて創っていくことができます。

「あなたには書く力がある。」

  これは表現教育に捧げる私の人生から出た言葉、あなたに一番伝えたい私の想いです。

 

山田ズーニー

 

この文章に私が言及することは何もない。ただ読んで噛み締めて吸収してほしいだけだ。あなたが日々生み出す言葉はあなたの生きているという何よりの証拠だということを。

 

もしこの言葉が私だけではなくこの記事を読んだ誰かの心の栄養やお守りとなれば嬉しい。いい読書でした。